結局は全てつながっている
四半世紀、音楽講師をやっていて、なぜ突然算数や国語を教え始めたのか、と周囲に驚かれましたが、きっかけはピアノの生徒でした。
音楽は算数がわかっていないと理論がわかりません。
「四分音符の半分は八分音符。では八分音符の半分は?」
「十六音符」
ここらへんまではだいたいの子は正解してくれますが
「では十六音符の半分は?」
「三十六分音符?」
とか、途端に怪しくなります。
また、ボキャブラリーが乏しいと「発想記号」が理解出来ません。「”優美”って何?」みたいな感じですね。
私は生徒に宿題を出す時、次のレッスンの日付と、そこに次回はどこに気をつけて練習してきてほしいか、具体的に書くようにしています。あれこれ書いても消化しきれないので多くて二つ。「指使いに気をつけて」とか「♯を落とさないように」とか、です。が、毎回全く指示に従わない子がいました。その子の学齢に合わせて、習った漢字しか使わず書くようにしていますが、グランドピアノの譜面台に置いたままの楽譜に立って書き込むので、もともと達筆とは言いがたいヨシダの字が汚くて読みにくいのかと思っていたら。
そもそも学年相応の字が読めない、と判明し、愕然としたこともあります。
そんなこんなで「音楽よりまずは基礎学力だわ」と思い至りました。
たまたまご縁があったのが英語メインの会社だったため、研修を受けているうちに「あら、音楽と全く同じプロセスじゃない?」と気付きました。
音楽も幼児から始める場合
【聴く】→【歌う】(時に踊りながら)→【弾く】→【見る】
なのです。そう、「弾いてから”今弾いたのは楽譜だとこんななんだよ~”」と進めます。
そして子どもの発達段階に応じて【弾く】前に【見る】ように移行していきます。
英語も幼児から始める場合
【聴く】→【歌う】(たいてい踊りながら)→【話す】→【見る・書く(なぞる)】
ですね。
そしてやはり子どもの発達段階に応じて【聴く】【歌う】を省略してもOKなようにしていきます。
また、幼児→初級、中級への橋渡し部分が最もデリケートで脱落者を生みやすいことまで共通しています😅
ただただ楽しいところから「学習」に進む箇所が鬼門なんですね。でも、その「遊び」の時代にうまく「学び」を差し込んでいくと気がついたら難所を突破してた、という風に出来るのです。なので音楽も英語も「始めるなら幼児から」がオススメ。小学生からだと、特に来年からは新学習指導要領もあって、英語はいきなりお勉強チックになってしまう教室が多いと思います。
更にもう一つ。
国語も算数も遊びの中で学ぶのが一番です。何も幼児の頃からドリル三昧する必要はないです。例えば「大きい・小さい」「多い・少ない」「近い・遠い」「長い・短い」「丸、三角、四角」など、数や形につながる言葉をかけてあげるとか、褒める言葉のバリエーションを増やすとか。最大のインプット元であるお父さん、お母さんが「マジやばい」で全て済ますようでは、お子さんの語彙力は増えませんからね。もし、音楽をさせようと思われる場合は名詞だけじゃなく、形容詞もたくさん与えてあげて下さい。さまざまな概念が子どもを豊かにしますよ^^
結局、学問は全てつながっているのですね。
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